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2020.06.06

「賢い消費者」のこと

こんにちは、京都の着付け・着付け教室 着つけヒラリです。
少しずつお仕事も戻り始め
いくらか心の張り詰めた糸はゆるみましたが
のんびりとした日常になるのにはまだ時間が必要かな、と
様子伺いをしつつ、
これからのお仕事についていろいろと考えています。

これまで、
「着付け師の仕事は、お客さまを美しく引き立てること
主役はお客様・自分は裏方である」と
自分の我を表に出しすぎるのは控えよう、と思っていたのですが
SNSで誰でも発言できる今は、
ぼんやりしていると埋もれてしまうので、
自分を出していくのも大切なこと、と考えを新たにしています。

SNSなどで誰もが気軽に発信できることの良い面として、
例えば気になっている商品について
口コミで詳しく知ることが可能になったり、
「生の声」を聞くことができるようになりましたが
反面、誤った情報や、かたよりのある意見も多く
訴求力のあるワードが含まれていると
それが広まる時の速度もとても速いと感じます。

きものの価格について「高いことは悪いこと」
「高価なものはすべて不当に吊り上げられた価格である」
という論調なんかもときどきお見掛けして
作り手側の人たちともいくらか面識あるヒラリとしては
なんとも複雑な思いで、その発信を眺めました。

安いものには安い理由があることもあり
高価なものには高価なだけの理由があります。
どちらの場合もまっとうな理由のこともあれば
そうでない理由のこともあるかもしれません。
素材の面や技術の面で
コストカットのための努力を上手に行ったがゆえのお得感ある安価なものもあれば
「値段なり」と呼ばれる場合もあるでしょうし
誰かから搾取する形で安価な製品を提供している場合もあるやもしれません。
見合わない価格で販売されている高価なものもあれば
逆に、他社とは異なる製品を提供するための企業努力の結果として
コストが上がることも当然あろうと思います。
よりよい製品を作るための努力のうえで、価格が高価になるのは
不当なつり上げとは言えぬことと思います。

お買い物は身の丈に合ったものがいいと思いますし、
ローンを組んで着物を買うことを推奨しているわけではありません。
もちろん、リサイクル着物をだめだと思っているわけでもありません。
高価な着物に否定的な感情を持つ方が多いのは
一部の販売店で問題のある販売方法がとられていたせいでもあるでしょう。
これは、ある意味ツケが回ってきたということかもしれませんし
一朝一夕には解決しえない問題です。
けれど、きものの世界でも
情熱を持ち、誠実に物を作っている人がたくさんいます。

「フェアトレード」や「エシカル」という言葉が
ファッションや飲食に関する業界でも頻繁に耳にされるようになりました。
わたし自身も安価なものに心を惹かれがちではありますが
本当に賢い消費者は
ただただ安いばかりがよいことではないということを知っていたり
その価格の向こうにどんなことが広がっているのかを想像する力を持っているということではないかと思います。

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